2011年9月14日水曜日

ボランティアセンター東日本大震災支援ニュースNo86~Shane~イチゴ畑の開拓者たち 

日本医療福祉生協連 近畿ブロック
2011年9月14日発行担当奈良(百上)
みやぎ県南医療生協槻木事務所(連絡先090-6056-8275)


奈良民医連26名が支援活動

9 月10 日(土)に奈良民医連より26 名(内、1 名は槻木事務所常駐で来ている百上)と神戸の松浦さんが支援に入りました。2 ヶ所に分かれての支援です。































〇ナガワ仙台工場仮設住宅には奈良民医連より8 名、みやぎ県南医療生協より14名、神戸医療生協組合員の松浦さんが参加。奈良民医連からの8人は、9時より訪問アンケートに取り組みました。

2人1組で手分けをして130 世帯を訪問。アンケート用紙にて聞き取りを行い、10時からの集会所での企画に合流しました。

集会所では、健康チェック、支援物資配布、こどもコーナーを10時より、12時30分まで行いましたが、支援物資は30分ほどでなくなり、追加分を取りに行くほど、大盛況でした。

12 時30 分からは、再度、訪問アンケートをしたり、片付けを行い、16時に仮設を後にしました。
県南医療生協のみなさん、お世話になりました。


〇町内のいちご生産農家には、山元町社協ボランティアに登録し、支援を行いました。
奈良民医連から18 名参加で、内容は、津波を被った土地のごみを拾い、土嚢袋に詰める作業でした。

表面には見えてなくても、スコップやイショクゴテ、くわなどで表面をはぐと、木片や金属類、パイプなど埋まっています。強い日差しの中、慣れない作業で、汗だくになりながら、小さな釘から、長さ50 センチの木片、1メートルのパイプなど、掘りおこし、集めました。

山元町の特産であるイチゴ生産の再開に、少しでもお手伝いできたのでは、と思います。

山元町社協ボランティアセンターには作業の段取りや水の追加など、大変お世話になりました。感謝いたします。

休憩・昼食休憩を取りながら9時半から15時まで作業を行いました。

参加者の感想として、ナガワ仙台工場仮設住宅では、
「1時間で4世帯くらいしかまわれなかった。長い時間話してくれる方が多かった。」
「こどもが元気だった。外で遊ぶ機会が少ないのか、喜んでくれた。(若い男性職員)」
いちご農家のごみ取りでは、「とにかく暑くて、力仕事で疲れた。」
「トラクターで土を掻けばよいと思ったが、何が土の中に埋まっているかわからず、歯がすぐにダメになるだろう。手作業しかない。」
「18 人でも任された土地の5 分の1 くらいしかできなかった。まだまだ、人手がいる。」
といった感想でした。



9月10日のナガワ仙台工場仮設住宅支援活動にあたり、大変お世話になった、みやぎ県南医療生協児玉芳江理事から、支援行動の感想をいただきました。あわせて、載せさせていただきます。

みやぎ県南医療生協児玉芳江
仮設住宅支援活動は、今回で6ヶ所目(7回開催)になりました。毎回近畿ブロックのみなさんと一緒に試行錯誤を繰り返し開催してきました。

当日は、奈良民医連(8名)、県南医療生協(14名)、神戸医療生協(1名)のスタッフで行いました。
奈良のみなさんは、アンケートに答えていただく形で、仮設住宅の全戸訪問を2名一組で行い、被災者の話をじっくりと聴きました。
仮設住宅でのくらしの不便さ・不安を訴えた方、
話しても仕方がないと心を閉ざしている方、
健康状態を相談する方、また、奈良の洪水を心配してくださる方もいました。

仮設集会所では、支援物資の提供(衣類、雑貨、食器、野菜)、子どもコーナー(くじ引き)、アイスコーヒーのサービスを行いました。

ナガワ仙台工場仮設住宅(130戸、321人入居)は、早い時期に被災者の皆さんが入居されていたので、物資の提供などは、あまり必要ないのではないかと思っていたのですが、食器類は、追加でクリニックから運び込むほど、多くの方が来て喜んでいただきました。

今後も、町との協同の取り組みができるようにすすめていきます。







近畿ブロック槻木事務所には、9 月13 日夕方より尼崎の杉山さんが着任されました。
よろしくお願いします。

2011年9月9日金曜日

ボランティアセンター東日本大震災支援ニュースNo.85 ~山元社会福祉協議会ボランティア いちごハウス復活に向けて The Strawberry Statement~

日本医療福祉生協連 近畿ブロック

2011年9月9日発行担当 兵庫(松浦) 奈良(百上)
みやぎ県南医療生協 槻木事務所(連絡先090-6056-8275)


槻木事務所の松浦さんが、社協ボランティアに参加




















98()、槻木事務所に常駐している兵庫の松浦さんが、山元町社協(※1)ボランティアに参加しました。

11人の班の班長さんとしてまとめ役をまかされ、張り切って出発。
行先はイチゴ農家のハウスです。

奇跡的に津波から大きな被害を受けずに残ったハウスイチゴの苗の植え付け作業です。以下、松浦さんのレポートです。

3グループに分かれ、私は、道路の東側に作付け用の7棟の連続ビニールハウスと苗床用などの独立4棟ハウス、冷温ハウスをもつ農家に4人で行きました。

依頼主の方は、当時、道路にも瓦礫が散乱していてやっとの思いでここまで来たとのことでした。

この一角だけいちごハウスが奇跡的に無事だったのですが、『自分は地震の時、線路から東側(海側)にいて、長いコンテナ列車がやっと通り過ぎた踏切をわたって逃げた。
もし停車位置がずれていたなら大きく遠回りしなければならず、助かっていなかっただろう。』と話されました。
 植え付けを行えば12月から最も需要の高いクリスマスに間に合います。

 今は暑すぎてはいけないので屋根の上に寒冷紗を張ります。その仕事が男性ボランティア二人に回ってきました。

 ビニールハウスといっても連続等の屋根は丈夫で重量級の私が登っても大丈夫です。
 農家の方二人が端を持って50メートルほど進んでいきます。
 私たち二人は残って折りたためられた寒冷紗を送り出していき、最後は特殊ばねで固定します。

 この7棟での総植え付け株数は2万数千株で、そのうち今日は5000株ほどの植え付けです。
 ひとりですれば気が遠くなる作業ですがみんなで手際よく作業が進みました。」(以上、松浦さんのレポート)


ボランティア作業の後は、同じ班の関西からこられた2人を、百上も同行し、津波の被害が大きい坂元駅周辺や中浜小学校などを案内しました。

















今日のボランティア行動だけではわからなかった津波の被害を目の当たりにして、「人が住んでいたとは想像できない・・」という声がため息と一緒に聞こえてきました。


山元町社協ボランティアの受付前で、FMりんごラジオのインタビューを受け、松浦さんは4度目の被災地入りのことなどを話しなぜそこまでの思い入れ?の問には、神戸の人は16年まえのお礼とお返しの気持ちで来ていると答えました。

※1山本町社会福祉評議会
 住民や利用者、福祉関係者の声やニーズ、施策動向を捉えて、社会祉に対する関心や理解を高めるための活動に取り組んでいる。
 また、複数のボランティア団体・個人から登録を行ってもらい、様々なボランティア活動に取り組んでいる。


2011年9月8日木曜日

ボランティアセンター 東日本大震災支援ニュースNo.84~ナガワ仙台工場仮設住宅 草薙のボランティア~

日本医療福祉生協連 近畿ブロック

2011年9月8日発行担当 兵庫(松浦)奈良(百上)
みやぎ県南医療生協 槻木事務所(連絡先090-6056-8275)

9月10日開催予定 奈良民医連ボランティア支援 準備中

910日の奈良民医連からの支援は、①ナガワ仙台工場仮設住宅での訪問アンケート、健康チェック、子どもコーナーなど(みやぎ県南医療生協と合同)と②山元町社会福祉協議会ボランティアセンター登録のボランティア活動 です。

ナガワ仙台工場仮設住宅は、山元町にある8つの仮設住宅のなかで、3番目に世帯数が多いところで、130世帯、300人超の方が住んでおられます。(上の写真がナガワ仙台工場仮設住宅です)

 9月7日には案内のチラシを、近畿ブロックボランティアセンター槻木事務所の2人で全戸配布しました。(チラシは、みやぎ県南医療生協の理事の方に作っていただきました)さっそく、しばた協同クリニックに問い合わせの電話がかかってきています。

仮設住宅をまわりながら、「四畳半の1DKで、2人暮らし。こたつを置いたら、本当に窮屈」「下の砂利が大粒でねんざをしたが、アスファルトにしてくれると聞いて喜んでいる」といった声をお聞きしています。百上(奈良)

生活再建にむけて・・
依頼者の家は田んぼの中の1軒屋でした。最も近い隣家まで200メートル、そして沿岸に近い浸水域で津波被害から唯一残った苺のビニールハウスまでは最短部で30メートルの近さでした。

 7月末頃、一度依頼を受けて作業していますが伸びてきたので再度刈ってほしいとのおばあちゃんからの要望でした。直接依頼を受けたOさんのお父さんが草刈り払い機を準備してくださり、一緒に作業もしていただきました。


まず入り口から左右に分かれて外周道路と屋敷の間の法面を刈っていきます。
入り口から反対の南側は7月には作業をして無いようで色々と流れ着いています。物流用のパレット、ビールケース、大きな農業用貯水タンク等々、インパクトドライバーのセットもケースごとありました。

これらが、1メートルから2メートルの雑草の根元に隠れてあるのです。難航しましたが、Oさんの実家で昼食をいただいた休憩をはさんで2時ころまでに一定のめどが立ったのとその後の予定のため現場を後にしました。松浦(兵庫)


2011年9月1日木曜日

ボランティアセンター 東日本大震災支援ニュースNo.84~不都合な真実 坂元中学校跡地仮設住宅~

日本医療福祉生協連 近畿ブロック
2011年9月1日発行担当 兵庫(松浦)京都(田中)
みやぎ県南医療生協 槻木事務所(連絡先090-6056-8275)




『ふれあい喫茶』開催
















 31日、みやぎ生協は、坂元中学校跡地の仮設住宅で『ふれあい喫茶』を開催。
ふれあい喫茶では、皆さんの中に入り込み、いろいろとお話を聞きました。

Q「(仮設住宅の)住み心地はどうですか?」

A「あまりに狭く二人で4畳半。
いらいらして壁を蹴っ飛ばしたくても、あまりにも丈夫でびくともしない」

A「入ってしまってからでは遅いけれど、
後で入った人たちはもう少し広い部屋に入っている」

などの意見や不満、愚痴が出ていました。

『ふれあい喫茶』には10時より12時までに、延べ20人が参加。
お茶と会話を楽しんだ後、古新聞を使ったエコバック作り開始です。 


『エコバック』作り















 エコバックつくりでは、生協の役員さん達が事前準備を行っていました。
ます、みんなで袋の部分から作成開始です。

「マチの部分を大きく取ると、深さが浅くなります。」など、わいわいとお話しをしながらも、しっかりと指導されたおかげで‥‥

見事エコバック完成!
皆さんがエコバッグを作られている間、山元町の社協の皆さんは、地域の個人宅を1件ごとに訪問し、洗剤などの支援物資を詰め合わせた袋を配らせて頂きました。




















9月10日健康チェックのため、ナガワ仙台工場仮設住宅(上写真:同集会場)を訪れました。仮設住宅では、3日連続となるボランティアさん(東京の学生ボランティア)の「足湯」サービスが行われました。
足湯サービスに訪れた方には、「今日も来たヨ。連続だけど…」とボランティアさんと打ち解けておられる方もいらっしゃいました。また、皆さん「気持ちよかった」「さっぱりした」と口々に話されていました。

 一方、近くで車の洗車をされている住民の方にも、お話を聞くことが出来ました。

「仮設は狭く、この間の暑さで閉じこもりがちの人が多い。
そのため、閉所恐怖症の状況の人がいるように感じる。
そうならないように、近所の高齢の方を誘い、朝の散歩をしている。
今までは互いに知らなかったが、仮設に来て人との付き合いが大切と感じている。
注射や薬ではない『心のケア』をあんた達のような団体にしてほしい。」

第13回健康まつりポスター
2000名参加の健康まつり、月間と準備で大忙しです。


9月以後の近畿の計画予定
9月(奈良 大阪)10月(兵庫)
11月(兵庫)12月(兵)の予定です。
よろしくお願いいたします。